
月刊モデルグラフィックス’25年8月号にて
30MM ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON
SCHNEIDER NACHTREIHER/40E
スティールヘイズの作例を担当しました。

作例製作にあたりコア背面展開機構とレーザースライサー回転エフェクトを自作しました。
本誌も併せてぜひご覧ください!

ASSEMBLY
24年某日

AC6ゲーム(作例依頼するから)やれ

え…!?

やれ
AC6こと”ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON”を履修してなかった私は、作例製作前担当の指令により爆速でプレイすることになりました。
ちなみになんとか全エンディングと全ミッションSランクを獲ることができました

パーフェクトマーセナリーの称号も獲りましたわよ(血反吐)


製作はゲーム内CGをフォトモードで様々な角度から撮影
後ハメ加工や各部をシャープに加工、CGのディテールの再現コア展開機構レーザースライサーの追加エフェクト作製を行いました。
NACHTREIHER/44E(ヘッド)

フェイスマスク、ガードは安全対策で四角くなっているのでゲームCGを参考にシャープに加工します。
まずマスクアゴ部分にマジックで印をつけ傾斜を付けるように削ります。



傾斜をつけたら再度マジックで印をつけ粗目のペーパー(230番)で両側から削りこみます。
狭い箇所になるのでツール編でも紹介したテーパー付きプラ棒ヤスリを使用しました。

削りすぎ防止にマジックで印をつけガイドにしています。



同工程で両側のフェイスガードも傾斜を付け、アウトラインを削ってシャープに加工しました。


こめかみのダクト下側は細く切ったプラ板でフタをしています。

デバイスはCGを参考にペンでアタリを付け、目立てヤスリでスジボリを施しました。

前頭部もシャープに加工しディテールを彫り直しました。

デバイスは蛍光カラーで塗装したのでブラックライトで発光します。
NACHTREIHER/40E(コア)
パーツ分割で複雑な色分けを再現しておりますが、グレーパーツ側面に合わせ目があるので後ハメ加工を施しました。

脇ブロックのシャフトパーツを分割


側面ブルーパーツ基部と前後を分割しました。


分割した脇ブロック、ブルーパーツ基部をグレーパーツに組み込みこみグレーパーツの合わせ目を処理しました。


処理したグレーパーツにブルーパーツを組み込み、裏側からシャフトパーツを入れて後ハメできるようにしました。
NACHTREIHER/46E(アーム)
アームは後ハメ加工を中心に作業しました。


ショルダーパーツ後部はピンを短くカットし後ハメ加工しました。

前腕は挟み込む形式なので


両側面のディテールをカット


フレームを中央で分割、差し込み形式に変更しました。
分割したディテールは組み立て時に接着します。
ボルトディテールは負荷がかかるので真鍮線で裏側にピンを設けました。

ハンドパーツはC字にカット、塗装後差し込んで固定しています。
NACHTREIHER/42E(レッグ)
コア接続部は入り組んでおりマスキングが難しいので、塗り分けラインで分割しました。


0.075㎜タガネで境目を何回もなぞって分割しています。

ブラウン部分は接着合わせ目消しを行い、分割したパーツは塗装後に斜めから挿し込こみ接着しました。

大腿部は合わせ目が目立ちませんがフレームピンをカットして後ハメ加工しました。


接着だけでは強度が心配だったのでブルーパーツのピンに真鍮線を埋め込みしっかり固定できるようにしました。
※3㎜プラパイプはフレームパーツ中心に穴を開けるガイドです。


ヒザアーマーはピンをギリギリまで削り込み、塗装後にパチッと嵌るようにしています。


ブルーパーツのスリットはナイフやタガネで彫り込みました。


側面のダクトもタガネで彫り込みました。

サイドユニット先端は一部肉抜きがあるのでエポキシパテで埋めました。

硬化後にゲームCGを参考にリベット状のディテールを配置しています。

後部ダクトもタガネで彫り込んでおきました。
ALULA/21E(ブースター)

ブースター基部は成型の都合上側面ディテールがモールドされていないので、ピンバイスとナイフで慎重に開孔しシャフトも復活させました。

また下側は肉抜きになっているので、ノズルパーツ側のピンに市販パーツを設置し内部ディテールを再現しています。

下側からみても肉抜きが気にならなくなりました。
MA-E-211 SAMPU(バーストハンドガン)


グリップ前方は設定で中空になっているので内側を先に削ってから接着合わせ目消しを行っています。

蛍光カラーで塗装したプラチップを埋め込むため、上部デバイスは横一線にタガネで彫り両側をプラ板で塞いで凹モールドにしています。


マズルはピンバイスだと負荷がかかるので、ゴッドハンド スピンモールドでゆっくり彫って開孔作業しました。
MA-J-200 RANSETSU-RF(バーストライフル)


ライフル下部デバイスは成型の都合上正面モールドがないので一旦削り落とし、WAVE O・ボルトに交換しました。接続には真鍮線を使用しています。

デバイスユニットのパイプはそのままだと太いので、アドラーズネスト 0.4㎜リード線に置き換えました。


マズル先端はドリルで開孔し側面のスリットにプラ板を貼り付けて強度確保、プラ板の間をガイドにタガネで彫って中空化しました。
Vvc-703PM(プラズマミサイル)

蛍光カラーで塗装したチップを埋め込むため、上部デバイスモールドを彫って凹モールドに変更しました。


ロッド基部はゲーム内CGを参考にデザインナイフで削り込みプラ板を貼ってディテールを再現しました。


接続アームはプラ板で肉抜きを埋め凸リベットモールドを一旦削除、WAVE HGマイクロリベットパンチでリベットを復活しました。

ウェポンハンガーの肉抜きも同様に処理しました。
Vvc-774LS(レーザースライサー)


レーザースライサーエフェクトは接着合わせ目消しを行うと外せなくなってしまうので

ユニット中間部の目立たない位置でカット、塗装後に組み立てられるようにしました。


ゲーム内で派手に回転しているようなエフェクトをキットパーツにUVレジンをプラスして造形しました。
①コンパスカッターで作りたい大きさの台紙をカットし鉛筆でイメージを描きこみます。



②描きこんだイメージをガイドに低粘度レジンで剝がしやすいプラ板にアウトラインを形成しブラックライトで硬化させます。
③アウトラインが硬化したら土手にして低粘度レジンを内側に流し込み再び再び硬化させてベースにします。
④ベースが硬化したら高粘度レジンを表面に盛り付けプラズマの奔流を爪楊枝やヘラで造形して硬化させます(硬化後は割らないよにプラ板から剥がし裏面にも同じ作業を施します)
※使用したのは100均の低粘度UVレジンと造形用にぷっくり立体デコレジンです。

硬化が完了した状態です。
⑤バリを粗目のヤスリで整形し、全体をよく磨いて表面処理をしておきます。

表面処理完了した状態(塗装前)
UVレジンは気泡が発生しやすいので表面に出てきてしまった際は穴を広げて低粘度レジンを流し込みで硬化させヤスって処理しています。
EXPANSION ASSAULT ARMOR(コア拡張機能)
製作中

コア背面の展開機構も再現してもらおうか

鬼畜!!
コア拡張機能アサルトアーマー展開状態も再現することになりました。


ゲームの展開シーケンスを何度も見返したところハッチが開くだけでなく一部ボップアップしており、ハッチの差し替えだけでは難しそうだったのでもうワンキット分使用し胸部から上を差し替える方式で製作しました。



展開したいところにアタリを付けタガネとノコでカットしていきます。


首付近も装甲が持ち上がるので分割しました。
バックアーム接続基部は分割しプラ板で接続軸を作り直しました。

展開状態


展開できたのでフィンをプラ板で作製していきます。
とりあえず画像のサイズで作ったのですが…

横幅が大きすぎて基部に被せるカバーや両サイドの内部ユニットのスペースが確保できませんでした…

やりなおし!!

気を取り直してさらに細いフィンを作製(※画像下が再作製したもの)


横幅を減らしたことで基部カバーや両サイドの内部ユニットが収まるようになりました。


内部ユニットはプラ板、角棒、パイプと市販パーツを組み合わせて製作、元からキットにあったピンにプラパイプで固定できるようにしています。


大まかな形状ができたのでフィンのディテールを作製
CGを参考に先端は0.075㎜タガネで基部カバーはプラストラクト0.3㎜プラ角棒を並べてディテールを構築しています。

塗装前の状態


DEVICE


機体各所のイエローグリーンに発光するデバイスはキットのモールドをピンバイスで開孔し

エバーグリーン0.7、0.5㎜プラ棒、プラストラクト0.3㎜プラ棒の先端にスターブライトシルバー→蛍光イエローグリーンを塗装したものを埋め込みました。


ブラックライトを当てることにより発光状態を再現してみました。
四角いデバイスはプラストラクト0.3㎜プラ角棒をカットして塗装したものを埋め込んでいます。
PAINT
ゲームCGを参考に調色&チョイスしました。

※ガイアノーツカラーを中心に
ブルー:風群青(バーチャロンカラー)+純色シアン+純色マゼンタ+ブラック
グレー:グレートーン2(クレオス)+純色シアン、バイオレット+ブラック
ダークブルー:アイアンブルー(ダグラムカラー)
フレーム:ヴィクトリーゴールド(バーチャロンカラー)+ヴィクトリーブラウンゴールドバーチャロンカラー)+ブラック
フレーム暗いトーン:上記フレームカラーにブラック追加
脚部:スノーダークブラウン(バーチャロンカラー)

フレームはヴィクトリーゴールドとヴィクトリーブラウンゴールドを混ぜ赤金から茶金にしてブラックでくすませました。
もう1色はさらにブラックを入れてトーンを作っています。



キットでもかなり色分けされているのですが、スティールヘイズのACデータをペイントモードで確認しつつマスキング作業を進めました。

複雑な塗分けが多くマスキングに隙間ができやすいので、グッドスマイルカンパニーのマスクゾルを併用しながら作業しました。

ブースターノズルにはフレームメタリック1(バーチャロンカラー)にベルテクス バーニングカラーセット各クリアで焼け塗装表現を施しました。






ウェザリングは塗装スミ入れ後にモデルカステンドライブラシⅡ(筆)を使用し、タミヤエナメルカラーフラットアルミを擦りつけたり先端でたたいたりしながらチッピングしました。
チッピング箇所はゲーム内フォトモードで全身くまなく撮影した資料を参考にしました。
チッピング後一度つや消しでコート、ブルーパーツにMr.ウェザリングカラーマルチグレー、グレーパーツにマルチグレーとマルチブラックを1:1で混ぜたものでフィルタリングして仕上げました。


同じ角度で撮ったおしりのアングル(左ゲーム、右作例)
妙に金属感が出ているので気に入っています。

なんでおしり…?
『メインシステム 戦闘モード起動』


初めてのACプラモでしたが
ウェザリングも上手くいってよかったです✨

ACもACFAいらいのプレイだったけど
クリアできてよかったね✨
“ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON”も大変おもしろく熱中してプレイしました。
Sランクを獲れるまで何度もミッションに挑戦してしまいました。

↑私の機体です(パイルバンカーで突撃するのが好き)
ブログ内完成品ギャラリーも同時更新しております。
モデルグラフィックス本誌では迫力の写真と細かい解説を記載しておりますのでぜひご覧ください!

モデグラかってね!✨
使用した物一覧
※メーカー希望小売価格にご注意ください
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