こんにちはけーくるです。
前回に引き続き私がプラモデル製作をしている作業環境をご紹介していきます。
Vol.2では塗装環境まわりを解説していきます。
これから塗装スペースをつくりたい!という方や雑誌モデラーってどんな環境で製作してるの?という疑問などの参考になれば幸いです。
モデルグラフィックス’24年8月号特集”模型部屋を作ろう!3″でも製作環境をご紹介いただきました。
本誌特集もぜひご覧くださいませ!
ルームビュー
Vol.1で紹介したメインデスク左側に塗装ブース、机下にコンプレッサーを配置しています。
エアブラシ作業に便利なグッズを配置したり、ワゴンに塗料を保管したりしています。
作業スペース左側に塗装環境を構築しています。
使用しているハンドピース&収納
メインハンドピース
ハンドピースはGSIクレオス PS290 0.5口径トリガータイプを2つ、タミヤ スプレーワークHGエアーブラシワイド(トリガータイプ)をメインで使用しています。
左からサフ&メタリック用、カラー用、クリア用と用途を分けて使っています。
使用後はよく洗浄しているのですが万一カラーにメタリック、クリアにカラーが混入するとよろしくないと思い用途で分けています。
なぜトリガータイプを使用しているかといいますと…
操作が単純なのと私自身が基本ベタ塗りの製作が多いこと
そしてなによりガンプラなどパーツが多いものを塗装する際は通常のハンドピースタイプだと指が疲れてくるので、長時間の作業にはトリガーのほうが楽なことです!
基本ベタ塗りでパーツが多いキットに均一に吹くのに良きです。
ちなみにPS290がなぜ2本あるかというと
片方は約18年前からずっと使用しており、4年前にニードルを戻してもノズルから塗料が垂れてきてしまう状態になってしまい代わりのPS290を購入しました。
破損したPS290はメーカーにオーバーホールを依頼したら運よくノズルとその他のパーツ交換だけで復帰できたので
現在はサフ&メタリック用で現在も末永く活躍してもらっています。
とうじ(当時)はグリップがでてなかったので
アネストいわたのグリップをつけてたよ
グラデーション(主に美プラ)用ハンドピース
え?美プラ作るのにグラデーション塗装やんないの?このサイトでさんざんグラデやってたじゃん!
と思われたあなた…ご安心ください(?)
美プラやグラデーション塗装をする場合はクレオスPS289とさらに細吹きできるPS771を用意してあります。
美プラには積極的に使ってます!
ワンタッチジョイント&エアフィルター
ホースとの接続はクレオス Mr.ワンタッチマックジョイントでハンドピースをかんたんに切り替えできるようにしています。
またホース側にクレオス Mr.ドレン&ダストキャッチャー ライトを装着し水滴やホコリ対策をしています。
ドレン&ダストキャッチャー ライトはアルミ製なのでノーマル版より軽く取り回しが楽ちんです。
ワンタッチで5種のハンドピースを切り替えできます。
(ハンドピース側のジョインプラグは単品の販売もあります)
ハンドピースの収納
ハンドピースの収納には100均マグネットフック2個をネロブースの側面に取り付けてエアブラシハンガーにしています。
トリガータイプハンガースタンドはあまり種類がないので、フックでトリガーとニードルストッパーの位置で引っかけて収納しています。
コンプレッサー&エアレギュレーター
コンプレッサー
コンプレッサーは2020年からタミヤのパワーコンプレッサーを使用しています。
0.5口径のハンドピースでも余裕の吐出量で安定して吹き付けができます。
作動音はクレオスL7より少し大きい気がしますが、そこまでうるさくは感じないです。
(むしろ塗装ブースの換気音のほうが大きいくらいです)
エアブラシハンガーがスイッチになっているので、ハンドピースを引っかけている時には作動音が停止します。
前回記事のデスク下、T字脚の上にちょうどよくコンプレッサーの足が乗るので、100均滑り止めクッションの上に純正の防振マットを敷いて設置しています。
ハイパワーで0.5こうけい(口径)でもらくにふけるよ!
ハンガースイッチがべんり✨
防振マットを敷いてるから
作動音は塗装ブースのほうが多分大きい…
エアレギュレーター
パワーコンプレッサーにエアレギュレーターは付属しているのですが
WAVE HGエアレギュレーター2に換装して使用しています。
パワーコンプレッサーのエアレギュレーターでも十分だったのですが湿度が高い時期に多少水滴がでてしまったことがあったので、さらに強力な水抜き機能を備えたHGエアレギュレーターに乗り換えました。
メーターも細かい目盛りが付いており調整しやすく、真冬でも水分を分離してくれるツワモノです。
これと前述のドレン&ダストキャッチャーを付けておけば
今のところ水の吹き出しはありません。
コンプレッサーの電源には間にフットスイッチを咬ませてON OFFをコンプレッサー本体のスイッチではなくフットスイッチで操作できるようにしています。
フットスイッチにしておけばわざわざデスク下に潜ってコンプレッサー本体スイッチをON OFFしなくていいのと、吹き付け作業の開始、終了に片足だけで操作できるので大変オススメです。
※後述の塗装(ネロ)ブースもフットスイッチを接続しています。
こんな感じでコンセントとコンプレッサー、塗装ブースのプラグの間に咬ませて装着します。
塗装ブース
塗装ブースにはガットワークス ネロブースminiを使用しています。
以前はタミヤ ペインティングブース ツインファンタイプを使用しておりましたが、
長時間の作業や多数のパーツ塗装をしていると早々にフィルターが詰まってしまい、また私の吹き方ではミストが完全に吸引できていない状態でした。
ネットでネロブースの性能がとてつもなくイイ!との情報を聞き
導入したところ強力な減圧式排気で部屋に充満していた臭気や飛散するミストから解放されました。
導入した時は驚きの吸引力で臭気がほぼなくなるのにはびっくりしました…
(はやく導入しとけばよかった)
またブース本体が丈夫なボックス型かつ亜鉛鉄板製なので、天板に物を置いたりマグネットグッズでカスタムしたり(前述のエアブラシハンガーに)することができます。
ダクトホースは右向きにしてスタイロフォームで正面の窓枠に固定しています。
値段や置き場の件はありますが
その性能は買って後悔することはまずないかと!
ネロブースの商品案内にはミストの有機溶剤を乾燥させてからシロッコファンで排気するためフィルターなどは不要とのことですが…
ブース本体内部は乾燥前のミストが付着し汚れてきてしまうので、汚れ防止に底面と整流板に画用紙をマグネットで固定し保護しています。
画用紙で保護することで汚れてきたら画用紙を剥がし側面と奥をツールクリナーで軽く拭くだけで清掃がかなり楽ちんになります。
ちなみに画用紙は四つ切りサイズをトリミングして貼り付けています。
私は右利きで左奥に向かってエアブラシを吹くのでブース内右側に溶剤やツールクリーナーを置いたり、
イノマタ化学のキューブポケット(100円均一ショップで入手できます)をDPボトルや塗料瓶のホルダーに利用しています。
さらに奥にはメッシュタイプのペン立てを配置し、溶剤や塗料が付着したキムワイプ、ティッシュペーパーの乾燥用ダストボックスとして使用しています。
溶剤や塗料を含んだゴミをそのままゴミ箱に入れるとシンナー臭が大変なことになるので、
一旦ブースの換気風に当て溶剤を揮発させてからゴミ箱に捨てるようにしています。
カゴ状になっているのでブース奥にも吸い込まれず、完全乾燥させてから廃棄できるのでなかなか便利でオススメです。
ブース上部にはブックエンドとゴムバンドでキムワイプホルダーにしています。
(ブックエンドにはマグネットテープを張り付けネロブースに固定しています。)
またブース内天井にはクリーニングブラシの柄(キャップ)先端を開孔しネオジム磁石を埋め込んだものを吊り下げて、吹き付け前にサッとブラシをかけてパーツのホコリや静電気を除去しています。
キムワイプやブラシの位置など
自分が使いやすいようにカスタムしています。
乾燥スペース
乾燥ブースには山善乾燥ブ…山善食器乾燥機を使用しています。
こちらは生産終了になったクレオスの乾燥ブース Mr.ドライブース同様 自然対流式で塗膜や接着剤、パテ類の乾燥をちょうどよい温度で行ってくれます。
また開閉式のカバーが付いてるのでホコリの侵入を防いでくれます。
しかしここ数年はエアブラシで吹き付けた塗膜の乾燥を早めるというよりは乾燥前の塗膜にホコリが付着するのを防ぐため一時的にカバーをかける程度です。
というのも私の場3倍希釈の塗料をエアブラシで吹き付け、2回目は溶剤を足して1回目に形成した塗膜を溶かしつつ希釈に使った溶剤の揮発時間(ゆっくり乾燥するレベリング系、すぐに乾燥るすラピッド系メタリック用)に委ねているので、強制乾燥させるのではなくあくまでホコリ防止を目的としており、強制乾燥機能はもっぱら接着剤やパテに使ってます。
ただどうしても湿度が50%以上になるような梅雨時期はあらかじめ庫内をあたため乾燥させおき
塗装したパーツを一旦入れ少し乾燥させ、かぶりが起きていないことを確認したら取り出して自然乾燥させます。
エアブラシ塗装方法については話が長くなってしまうのでまた別記事で解説できればと思います。
表面が乾燥する前のホコリ対策に便利
塗装ベース
塗装中のパーツ保持にはホビーベース おおきな塗装ベースを使用しています。
持ち手につけたパーツをたくさん保持しておくことができ、乾燥機に入るちょうどよい大きさ(詰めれば2個入ります)なのでメインで何年も使っています。
非使用時には乾燥機の下に設置したリヒトラブの机上台390㎜ハイタイプの中に格納しています。
(ちょうど2列の4段で8個収納できます)
素材が紙ベースなので縁からやぶれないよう端をPPテープで養生補強し、デスク上で滑らないよう裏に100均の滑り止めシールを貼っています。
数年前に大きな地震があったときに机から滑り落ちてパーツが散乱したことがありましたので
安定した場所に置いたり、滑り止めを貼るのをおすすめします…
塗料の保管
塗料瓶の保管にはIKEA HELMER(ヘルメル)引き出しユニットを使用しています。
こちら’21年にnippperさんのサイトで各社塗料瓶が収納できるとよ!と紹介されおり、導入してみたところ塗料瓶収納問題が一気に解決しました。
デスクワゴンといえば浅型2段+深型の組み合わせが一般なので小さな塗料瓶は仕切りや積み重ねケースが必須になってしまいます。
ですがこちら内寸わずか9㎝の浅型、しかも6段使用で小さなマテリアルが多数収納できます。
わたしの収納の風景↓
クレオスのMr.カラー10、18mlサイズ、ガイアカラー15、30mlはもちろん、ガイアカラーEXシリーズなどの50mlサイズも容易に収納できます。
しかもガイアカラー50mlにプラモ向上委員会のたれなインナーCap【05】を装着してもギリギリ収納できるサイズです。
(たれなインナーCapは塗料を移す際に瓶フチを汚さずに塗料をとりだせるアタッチメントでその上からフタが閉められます。)
本体がスチール製なので市販のマグネット仕切りでレール状にしておけば、中でバラバラになりませんので便利です。
HELMERは高さ69㎝なので使用しているメインデスク下にちょうど収まっています。
導入する際はご使用&これから購入予定のデスク下サイズを確認いただくのを強くオススメします。
側面にはマグネットラックを設置して缶サーフェイサーやエアダスターを設置しています。
各社塗料瓶が大量に入るので収納保管に超マストです!
希釈済み塗料の保管
希釈済み塗料はハイキューパーツ DPボトルJPSに入れて保管しています。
塗料を希釈した際にハンドピースカップに継ぎ足すドロッパーボトル兼 余った塗料の保管にDPボトルJPSを使用しています。
収納には前回記事で紹介したデスクワゴン最下部のファイル引き出しに、ダイソーONE storage 収納ケース⑦、⑨を2段にして整理しています。
私はだいたい3倍希釈(塗料1:溶剤2)でガイアカラー(15ml)をよく使用しますので希釈すると45mlくらいになります。
なので45ml前後で間に合う50ml容量のDPボトルをメインで使用しています。
サーフェイサーなど大容量のものはひとつ上の130mlを使っています。
塗料をDPボトルに移してしまいますと、どのボトルになんの塗料が入っているのかわからなくなってしまいます。
そこでブラザーのラベルライターピータッチで塗料名をプリントしキャップに貼り付けています。
ブラザーのラベルテープはラミネート加工を施し印刷され、耐溶剤性があるので塗料の保管に最適です。
テープは幅やカラーがいろいろあります。(わたしは6㎜タイプを使用しています。)
キャップに貼っておけば収納したときに目的のカラーを見つけやすいです。
持ち手は種類ごとに保管
塗装用持ち手は空き瓶に立て、DPボトルと同じくワゴンに収納しています。
使用しているのはホビーベース 持ちやすい塗装棒です。
いろんな種類があり中と小クリップ、逆作用タイプ2種をメインに使っており、種類ごとに空き瓶に分けて収納しております。
最近 軸が短いタイプが発売になったので長いパーツやちょっと大きなパーツをクリップするのに便利です。
白い棒はプラ棒でクリップできないパーツを両面テープで固定して持ち手にしています。
完成作品のスペア塗料
作品の余った塗料はガイアノーツ スペアボトル in レシピBOXに保管しています。
作品用に調色&希釈した塗料はスペアボトル in レシピBOX の塗料瓶に入れ、
万一補修や塗りなおし、追加パーツの塗装などが発生した際に困らないよう保管しています。
さらにレシピBOXはダイソー組み合わせ整理ケース⑧に収納しています。
このケースはスペアボトル in レシピBOXがちょうど8個ジャストフィットし、しかも積み重ねが可能なので収納保管にもってこいなのです。
スペアボトル in レシピBOXの上面にはDPボトルのラベルと同じくピータッチで作品名を印刷しています。
動かして塗膜をガリっちゃった時にスペアを保管しておくと
再調色の手間がなくなります…
おわりに
いかがだったでしょうか?
塗装環境の解説だけで前回のデスク&収納編を超えるボリュームになってしまい最後までご覧いただきありがとうございました!
みなさまの作業環境構築の参考になれば幸いです。
次回は普段使用しているツール&便利グッズを紹介していきたいと思います(こちらはこちらで大変なボリュームになりそう…)
モデルグラフィックス’24年8月号”模型部屋をつくろう!3”では作業スペースの他にプラモやフィギュアを展示しているところも掲載されております。
製作した完成作品や好きなフィギュア等を自宅で飾りたい!という方には必見の本誌モデラーさんディスプレイ術が多数掲載されておりますのでぜひご覧になってみてください。
それではツール&グッズ編でお会いしましょう!
じかいもおたのしみに✨
次回の記事でココを解説してほしい!
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